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2024.12.27
大学生による地域資源の磨き上げ大作戦! 成果発表会
「あいちの山里 大学生による地域資源磨き上げ大作戦!」
2024年11月30日(土)に、中日ホール&カンファレンスにて成果発表会を開催
三河山間地域(あいちの山里)(※)の魅力を知ってもらい、地域のファンとなってもらうことを目的とした「あいちの山里関係人口拡大事業」の一環として、大学生があいちの山里の地域資源を若者目線で発掘し、地域のファンを増やすための魅力的な商品アイデアとして提案する、あいちの山里資源発掘プロジェクト「あいちの山里 大学生による地域資源磨き上げ大作戦!」。2024年11月30日(土)に、その成果発表会が名古屋市中区の「中日ホール&カンファレンス」にて開催されました。
※「三河山間地域(あいちの山里)」は、岡崎市(額田地区)、豊田市(旭、足助、稲武、小原、下山、藤岡の各地区)、新城市、設楽町、東栄町、豊根村を指します。
名古屋学院大学の学生9チームが、地域資源磨き上げのアイデアを発表!
この成果発表会は、名古屋学院大学の学生33名が、あいちの山里でのフィールドワークで得た若者目線の気付きを基に、9チームに分かれて、あいちの山里に必要だと思う”地域資源磨き上げ”のアイデアを発表。地域資源や商品開発等に詳しいコメンテーターの方にご講評いただき、地域への提案とともに、地域関係者や学生自身にとっても、今後の学びの一助としていただくために開催いたしました。
【開催概要】
2024年11月30日(土)/13:00~17:00
中日ビル6階 中日ホール&カンファレンス(名古屋市中区栄四丁目1番1号)
【参加コメンテーター】
●空リゾート(株)代表取締役社長 加藤 直詳氏
●(一社)おいでん・さんそんセンター 代表理事 戸田 友介氏
●(一社)設楽町観光協会 専務理事兼事務局長 高松 哲也氏
●(株)トラストバンク マーケティング統括部チャネルビジネス部 部長 森田 裕士氏
【学生9チームの発表テーマ】
●A-1 歴史を刻め~歴史留学プロジェクト~
●A-2 新城市で一泊二日で婚活をしよう!
●A-3 全国「もっちもち」計画
●B-1 千年後の君へ~小原で紡ぐ一生の思い出~
●B-2 浮遊シネマ&自然クレーンゲーム
●B-3 とよ探偵~謎解き×イマ―シブ体験~
●C-1 山のアトリエ-あいちの山里をアートの街へ-
●C-2 豊根村の伝統芸能『花まつり』とは
●C-3 美と癒しの森時間‐村を美容で盛り上げよう‐
コメンテーター4名からの、地域と学生の未来につながるアドバイス
学生9チームの発表に対して、コメンテーターが個別にアドバイスを実施。さらに今回の「あいちの山里 大学生による地域資源磨き上げ大作戦!」や、成果発表会に対して貴重なアドバイスをいただきました。最後に名古屋学院大学 岡本純先生より総評をいただきました。
【コメンテーター】
●(株)トラストバンク マーケティング統括部チャネルビジネス部 部長 森田 裕士氏
いろいろなコメントをこれまでもらって、今日の企画に仕上げていったと思います。それはすべて正解であり、正解ではないかもしれません。私は、正解というのは、企画そのものではなく、企画したものを実行して、人が反応してくれたものだけが正解だと思っています。
私が企画をするうえで大切にしていることが4つあります。一つ目は「シンプルに伝わるか」。受け取り手は、多くの情報を受け取れる状態です。そのなかで、いかに伝えるかが大切です。二つ目は「誰のための何なのか」。地域側の課題や思いを独りよがりに発信するのではなく、それを俯瞰して、ユーザー側からも見ることをしなければ、ユーザーに響く企画にはなりません。三つ目は「データに踊らされない」こと。世の中にはあらゆるデータがあり、企画する際にはたくさんのデータを見たと思います。データは仮説を裏付けるものでしかないと思っておかないと、企画ができなくなってしまいます。四つ目は「企画は楽しくつくる」こと。良い企画は、提案した後に、“この指に止まりたい”という人がいる企画です。それには、企画者が、自分たちがやりたいと思える企画であってほしいと思います。
●(一社)おいでん・さんそんセンター 代表理事 戸田 友介氏
みなさん現地にも行かれて、たくさん話し合われたと思います。伝えることに、とても苦労したと思います。スッキリした言葉で伝えられればベストですが、もやもやした気持ちの中に、ご自身が伝えたい思いが含まれていると思います。それが表現できないのはスキルかもしれませんが、世の中にないから表現できない、という面もあります。表現できなかったことの中にも、大切なことは含まれていて、それを自分の中に大切に取っておいてほしいと思います。あとは地域に行っていただいて、課題に向き合ってきたと思いますが、地域で、人や場所に感動したことってあると思います。恋しちゃったみたいな感情って言語化できませんから、課題から入るのは大切ですけど、感情から入ることも、また一つの進め方だと思います。私もみなさんの企画、とても勉強になりました。
●(一社)設楽町観光協会 専務理事兼事務局長 高松 哲也氏
みなさん今日まで、すごく準備してくれたと思います。ただ、今日が目的、ゴールではありません。今日がスタートだと思っていただいて、あいちの山里の関係人口として、これから関わっていければうれしく思います。審査員としては、実現可能性という面を重要視しました。我々は公益性も求められますが、やはり自組織が運営していくために、ビジネスとして稼ぐことも重要です。当然、最終目的は、地域全体に収益をもたらすこと、地域に稼ぐ力を備えることですが、やはり稼ぐためには、まずは運営組織が、目的を持って、ターゲットを絞って、経済効果を生むことが欠かせません。私たちの協会は第三種旅行業を取得しており、今日の企画にも体験プログラムがいくつかありました。例えばC-3の企画などは、ツアーを今すぐ組めるものだと思いました。そういった実現可能性のある企画に出会えましたので、持ち帰って、前向きに検討したいと思っています。
●空リゾート(株)代表取締役社長 加藤 直詳氏
審査員の多方面からの質問にも真摯に答えていただいて、しっかり準備してきてくださったことが伝わってきました。我々地域にいる者とすれば、本当に貴重なアイデアをいただきました。ここまで、みなさんが一生懸命に考え、育ててきた企画です。いざ、やりたいという強い思いがあるのであれば、地域にいる私たちは、積極的に受け入れます。先生を通じて、我々にご相談いただければ、一緒に挑戦したいと思っています。我々も、この場でみなさんの企画をお聞きした仲間です。3年生のみなさんは、まだ卒業まで時間があると思います。前向きに、やりたいという強い思いのある方、ぜひ我々にその思いをぶつけてください。待っています。
【総評】
●名古屋学院大学 経済研究科 科長 岡本純氏
今回、参加させていただいた学生は、私のゼミ生や、経営学部・松本義宏先生の基礎セミナーを受講している学生が中心です。7月のキックオフから始まり、8月・9月の現地訪問調査、そこから今日に至るまでの地域課題解決アイデアづくりに邁進してきました。企画がうまくいかず、何度もプランを変更したチームもありました。地域の課題解決というテーマですが、学生たちにとっては、とても成長できる機会をいただくことができました。学生を受け入れてくださった地域の方々をはじめ、多くの方に感謝を申し上げます。これから3年生は就職活動が始まります。学生生活だけでなく、社会に出てからも、あいちの山里に関わったことを思い出し、気にかけていってほしいと思います。
【最優秀賞チームあいさつ】
●B-2チーム(布⾕ 美⽉、今井 琉奈、加藤 優貴、⿃居 春⽃)
私たちのチームは、あいちの山里で、自分たちがしたいことは何か?というところから企画を始めました。まさか最優秀賞がいただけるとは思っていませんでした。とてもうれしいです。私たちのように、「これがあるなら行ってみたい」と思ってくださる方はいるはずです。あいちの山里が、もっと楽しみな場所になっていくことを願っています。本日は誠にありがとうございました。