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2023.09.22
あいちの山里 地域資源発掘プロジェクト 名古屋学院大学Aチーム
「あいちの山里 大学生による地域資源磨き上げ大作戦!」で、
名古屋学院大学の学生たちが、愛知県新城市、設楽町、東栄町、豊根村の4市町村を巡りました。
愛知県では、三河山間地域(あいちの山里)(※)の魅力を知ってもらい、地域のファンとなってもらうことを目的とした「あいちの山里関係人口拡大事業」を実施しています。
2023年度はその一環として、大学生があいちの山里の地域資源を若者目線で発掘し、地域のファンを増やすための魅力的な商品アイデアとして提案する、あいちの山里資源発掘プロジェクト「あいちの山里 大学生による地域資源磨き上げ大作戦!」を実施しています。
この度、学生が地域を周遊しながら地域資源を発掘するフィールドワークツアーを行いましたので、その様子をレポートでお届けします。
※「三河山間地域(あいちの山里)」は、岡崎市(額田地区)、豊田市(旭、足助、稲武、小原、下山、藤岡の各地区)、新城市、設楽町、東栄町、豊根村を指します。
1泊2日の行程で、大学生が4市町村を巡るフィールドワークを実施
このプロジェクトのメンバーは、名古屋学院大学商学部の岡本純先生のゼミ生を中心とした学生たち。Aチーム・Bチームに分かれて、Aチームは愛知県新城市、設楽町、東栄町、豊根村の4市町村、Bチームは愛知県岡崎市山間部、豊田市山間部の2市を巡ります。
まず、先発隊としてフィールドワークに取り組んだのは、Aチーム(5班)のメンバー18名。岡本純先生にも同行していただきながら、8月24日(木)・25日(金)の2日間にわたり、各市町村の見学・体験、地元の方からのレクチャーやディスカッション、先生と学生によるグループワークに取り組みました。
1日目は新城市から東栄町を経て豊根村へ
名古屋駅を出発後、最初に向かったのは、新城市にある「カフェ&ゲストハウスHoo!Hoo!」です。この場所は、全国でも珍しい足湯のあるゲストハウスです。1階はカフェ&バー、2階はゲストハウス、地下階にはシェアオフィスと温泉を引き込んだお風呂もあります。1階のカフェ&バーには地域のパンフレットなどがあり情報拠点としても活用されています。そんな場所を見学した学生たちは「自然豊かなエリアなので、もっと素朴な場所を想像していましたが、ここまで洗練された場所だとは思いませんでした」と、そのキレイさに驚いたようです。
昼食を東栄町の「山のれすとらん さかた」でとった後に向かったのは「のき山学校」。廃校になった旧東栄町立東部小学校を利活用した施設で、校舎の中には、Cafeのっきぃや、のき山文庫(東栄町図書室)、木で出来た遊具の部屋などがあります。
ここでレクチャーをしてくれたのは、一般社団法人東栄町観光まちづくり協会事務局の伊藤拓真さん。観光まちづくり協会の役割に始まり、地域課題の紹介、さらには地域活性化のために立ち上げた、ポタリング事業「ぽたび」についてもお話いただきました。既に地域活性化に取り組んでいる先輩の話を聞いた学生たち。「地域には多くの課題があり、その解決に一生懸命に取り組んでいる人たちがいることがわかった」と、自分たちも、そのような方の力になりたいという思いを一層強めたようです。
続いてAチームが訪れたのは「himitsu kitchen 結」。施設を運営する、まるたま合同会社 代表社員の澤井一慶さんより、その理念や活動内容、さらには活動するにあたっての難しさなど、浜松と東栄町で2地域居住しながら起業実践されている方ならではの話を聞くことができました。商学部の学生らしく、「他のエリアから仕事をするために入ってきて、困ったことは何か」「いくつかの事業をされているが、どのような収益構造なのか」といった、ビジネス目線での質問も飛び交い、レクチャーをされた澤井さん自身も刺激を受けた、と感想をおっしゃっていました。
日中の行程はここまで。夜は豊根村の「休暇村茶臼山高原」に宿泊し、学生がグループに分かれて本日の振り返りと明日の準備をテーマにディスカッションを実施。既にアイデアの素となるような話も飛び出すなど、一日の学びを提案につなげようという前向きな姿勢が垣間見えました。
2日目は設楽町から再び新城市へ
2日目のスタートは、設楽町の「道の駅アグリステーションなぐら」です。運営者の一人である鈴木伸勝さんより、地域の特産、年間の集客状況などについてお話をいただきました。「繁忙期と閑散期の差が大きく、閑散期の集客に着目してアイデアを出すことが、地域課題の解決につながるかもしれない」と考える学生もおり、その着眼点の鋭さに、鈴木さんも「皆さんの提案にはとても期待しています」と、期待感を持ったようです。
続いて向かったのは新城市。「こんたく長篠」で地元名産の鳳来牛を堪能して満腹になった学生たちは、地域産品を実際に開発している、「つくしんぼうの会」へ。会長の荻野孝子さんから、会の成り立ち、どの地域産品が売れているか、運営の難しさ、といったレクチャーを受けます。そこで学生たちは「“売れる”ことだけが正解ではなく、地域の方々に寄り添いながら運営していくことが、地域活性化のポイント」であることを実感。提案の目線にも、大きなプラスとなったようです。
その後は、「四谷の千枚田」を見学して、最後の訪問先である新城市の「もっくる新城」へ。つくしんぼうの会が生産している地域産品が実際に店頭に並んでいる姿を見て、「自分たちが関わった商品がここに並んだらとてもうれしい」と、提案だけで終わるのではなく、それが実際に社会に出る可能性があることに、大きなやりがいを感じているようでした。
今回のフィールドワークを経て、商品アイデアを提案する成果発表会に向けて、改めてスタートを切った学生たち。あいちの山里で活動する方々からの期待も受けて、若者目線のアイデアを考えていきます。